在宅介護を行う方の負担はとても大きいです。特に介護している期間が長くなると、身体的・精神的において辛くなることでしょう。この記事では、在宅介護の大変さや、負担を軽減する方法など、介護する方にとって役立つ情報を紹介しています。
在宅介護における負担の種類
在宅介護をする際に、どのような負担が生じるのでしょうか。
身体的負担
在宅介護をしていて、最初に感じる大変さだと思います。
食事や排せつ、入浴などの世話、寝たきりの場合は起こす、着替えさせるといったことも必要です。
介護度が高ければ高い程、介護者の身体的負担は大きくなる傾向にあります。被介護者が夜中に起きると対応しなければならず、睡眠不足になることもあるでしょう。
精神的負担
介護者にとっては、精神的な負担も多いです。
特に被介護者が認知症を患っている場合は、コミュニケーションを取ることが難しくなるので、ストレスがかかります。
在宅で介護をしていると家族以外の人間との接触が減り、社会的に孤立してしまうこともあるのです。
介護者が自分の時間をなかなか取れなくなることも、精神的なストレスになります。
経済的負担
老人ホームはお金がかかるから、という理由で在宅介護をしている方もいるかも知れません。
しかし、介護用品の購入やレンタル、自宅を施設のようにバリアフリー化するためのリフォームなどを行うと、それなりに費用がかかります。
介護保険制度によって、福祉用具の購入やレンタルを自己負担1~3割で利用可能です。割合は所得によって異なるので、事前に確認しておいてください。
老々介護や多重介護になる可能性も
昔と違い、今は親と子どもの核家族の形態が主流です。
そのため介護者一人にかかる負担が大きく、特に高齢になると「老々介護」の可能性が出てきます。在宅介護の期間が長くなると、肉体的・精神的な負担が重なり共倒れになってしまうおそれもあります。
介護者が休みを取れない、自分の時間を取れないといった状況は避けたいところです。
負担を軽減するための方法
在宅介護による負担を軽減するための方法を、以下で紹介します。
介護サービスを活用する
介護サービスを活用することで、介護者の負担は大幅に減らせるでしょう。
例えば訪問入浴サービスでは、単に入浴介助を行うだけでなく、被介護者の体温や血圧、脈拍などを測定し、安全に配慮した介助が行われます。
ホームヘルパーは、被介護者の健康状態を考慮して、栄養バランスが取れた食事を作ってくれます。日々の料理に悩む介護者にとって、非常にありがたいことと言えるでしょう。
上記2つのサービスは、介護保険を適用する場合、自己負担額は1~3割です。
ケアマネージャーに相談する
介護支援専門員とも呼ばれるケアマネージャーは、事業者との連携やケアプラン(サービス計画書)の作成等をしてくれます。
介護に関する相談は無料で行えますので、気になることがあったら遠慮せずに聞いてみると良いでしょう。
介護付き老人ホームへの入居を考える
在宅介護をこれ以上続けるのが難しいと感じた場合は、介護付き老人ホームへの入居を検討してみましょう。
介護施設の紹介を専門に行っている業者もありますので、1度入居相談に応じてくれる業者を調べてみるのもおすすめです。
参考記事:介護付有料老人ホームとは
まとめ
在宅介護は被介護者の近くに居られるというメリットもありますが、長期化すると負担が大きくなり、介護者は疲弊してしまいます。介護サービスを利用する、ケアマネージャーなどに相談するといった方法を使って、負担を少しでも減らすことが重要です。この記事を参考にして、無理のない範囲で在宅介護を行ってみてください。